こんにちは。バイクログ運営者の「ナツメ」です。
コンパクトな車体で自在に街を駆け抜けられるホンダのグロム、本当に奥が深くて楽しいバイクですよね。最近は自分だけの一台を目指して、グロムのカフェレーサー仕様へのカスタムを検討する方がとても増えているように感じます。でも、いざグロムのカフェレーサー作りを始めようとすると、セパハンに交換してライディング姿勢がきつい状態にならないか、最新のJC92に適合するパーツは十分に揃っているのかなど、気になることがたくさん出てきますよね。
ネットで調べてみても、中古でベース車両を探す際にどの型式が一番カスタムしやすいのか、フルカウルを装着する際の注意点は何かなど、具体的な情報を見つけるのは意外と大変だったりします。この記事では、そんな皆さんの不安や疑問を解消するために、理想のスタイルを形にするための具体的なヒントを私なりに詳しくまとめてみました。パーツ選びのコツや作業の注意点など、これから始まるワクワクするようなカスタムプランを一緒に考えていきましょう。
グロムでカフェレーサーを製作するカスタムの基礎

グロムをカフェレーサーに変身させるには、まずベースとなる車両の特性を知ることが大切かなと思います。世代によって見た目も構造も違うので、それぞれの魅力を活かしたカスタムの方向性を探っていきましょう。特にフレームの形状やエンジンマウント、外装の固定方法などは世代ごとに大きく異なるため、事前に知識を入れておくことで「パーツが合わなかった!」という悲劇を防ぐことができます。
- 世代別の適性とカスタム用の中古車両の選び方
- 理想の姿勢を作るセパハン交換と干渉への対策
- バックステップ装着による操作性と姿勢の改善
- 外観を大きく刷新するフルカウルキットの導入
- カスタムベースに最適な1型JC61のポテンシャル
世代別の適性とカスタム用の中古車両の選び方

グロムをカフェレーサー仕様に仕立てる上で、最初の、そして最も重要な決断が「どの世代(型式)をベースにするか」ということです。グロムは2013年の登場以来、大きく分けて3つの世代に進化してきましたが、それぞれの世代でデザイン哲学が全く異なります。そのため、自分が目指す「カフェレーサー像」が、往年のGPレーサーのようなレトロ・クラシックなのか、現代のパーツを盛り込んだネオ・モダンなのかによって、最適なベース車両が変わってくるんです。私自身、街中でカスタムされたグロムを見かけるたびに、「あ、これはあの世代の良さを活かしているな」と感じることが多々あります。
| 世代 | 型式 | デザインコンセプト | カフェレーサーへの適性・推奨スタイル | トランスミッション |
|---|---|---|---|---|
| 第1世代 | JC61前期 | 有機的・丸みのあるネイキッド | 最高(1960年代風クラシック) | 4速 |
| 第2世代 | JC61後期/JC75 | 角型LED・ストリートファイター | 中(モダン・レーサースタイル) | 4速 |
| 第3世代 | JC92 | モジュラー構造・フラットデザイン | 高(ネオ・レトロ、最新仕様) | 5速 |
第1世代(JC61前期):レトロ・カフェの王道
2013年から2015年頃まで生産された初期型(JC61前期)は、カフェレーサーカスタムにおいて今なお「黄金のプラットフォーム」と呼ばれています。その最大の理由は、全体的に丸みを帯びた有機的なフォルムにあります。特に純正のプロジェクターヘッドライト周りの造形が優しく、これを外して汎用の丸目1灯ヘッドライトに交換するだけで、驚くほど簡単に「往年の名車感」を演出できるんです。また、アフターパーツメーカー各社が最も長く製品ラインナップを維持している世代でもあるため、中古パーツも含めた選択肢が非常に豊富。予算を抑えつつ、自分だけの一台をじっくり作り込みたい方には、これ以上ない選択肢と言えるでしょう。
第2世代(JC61後期/JC75):エッジの効いたモダン・カフェ
2016年に登場した通称「グロムSF(Street Fighter)」は、縦型2段のLEDヘッドライトやエッジの効いたシュラウドなど、非常に近未来的なデザインを纏っています。正直に言うと、この鋭角的なデザインをそのまま活かして「クラシック」なカフェレーサーを作るのは至難の業です。しかし、TYGA Performanceなどのフルカウルキットを使って、外装を「全部乗せ換える」前提であれば、この世代も非常に面白いベースになります。ベース車両のSFチックな要素を完全に覆い隠し、あえて中身は第2世代というギャップを楽しむのが、この世代での通なカスタム術ですね。ただ、タンクの形状も独特なので、シートとの繋がりを綺麗に見せるには少し工夫が必要かなと思います。
第3世代(JC92):走行性能と拡張性の新基準
2021年からの現行モデルであるJC92は、まさに「カスタムされること」を前提に開発されたようなバイクです。外装パネルが大きなワッシャーとボルトで固定されており、着せ替えが非常に容易。このフラットなデザインは、最新のネオ・レトロなカスタムパーツとの相性が抜群に良いんです。そして何より、5速トランスミッションの採用が最大のトピック。カフェレーサーらしくスポーティに攻めたいとき、4速ではどうしてもギアの繋がりが「ワイド」で物足りなく感じることがありましたが、5速ならより適切なパワーバンドを維持して走ることができます。最新の走行性能を手に入れつつ、自分好みのカフェスタイルを構築したいなら、JC92一択といっても過言ではありません。
中古車両選びのチェックポイント
- フレームの歪み
ミニバイクは転倒歴がある個体が多いです。ハンドルストッパーに不自然な傷や凹みがないか確認しましょう。 - カスタムの「戻し」跡
すでに色々いじられている場合、配線が無理に加工されていないか、ボルト穴が舐めていないかをチェック。 - エンジンコンディション
特にJC61/JC75は4速で高回転を使いがち。異音がないか、オイル滲みがないかを確認してください。
中古市場でベース車両を探す際、すでに自分好みのセパハンやバックステップが付いている個体があればラッキーですが、私の経験上、まずは「フレームとエンジンが健康な純正に近い個体」を選ぶのが、結果的に安上がりで質の高いカスタムに繋がることが多いです。予算が限られているなら、あえてJC61前期を安く手に入れ、その差額でG-Craftのスイングアームや高品質なサスペンションを導入する方が、トータルでの満足度は高くなるかもしれません。自分がガレージで作業している姿を想像して、一番ワクワクする一台を選んでみてください。
購入時のアドバイス
ネットオークションやフリマアプリでの個人間取引は安く手に入る反面、隠れた不具合があるリスクも伴います。特に初めてのカスタム挑戦なら、多少割高でも保証の付く中古バイク専門店で購入し、ベースの状態をプロに診断してもらうのが最も安心です。正確な適合パーツや法規については、メーカーの公式サイトや販売店での確認を推奨します。
理想の姿勢を作るセパハン交換と干渉への対策

カフェレーサーの魂とも言えるのが、低く構えた「セパレートハンドル(セパハン)」です。グロムにセパハンを装着すると、視覚的な重心が劇的に下がり、それまでの「遊べるミニバイク」から「獲物を狙う猛獣」のような、尖ったシルエットへと変貌します。しかし、このカスタムは見た目のインパクトが大きい分、実装にあたってはグロム特有の構造的な課題を一つずつクリアしていく必要があります。もともとアップハンドルでリラックスした姿勢を想定している車体に、レーシングスペックのポジションを持ち込むわけですから、そこには「美学と実用性のせめぎ合い」が生まれるんです。
セパハン化最大の壁「タンクシュラウドとの干渉」
グロムで最も頭を悩ませるのが、ハンドルをフルロック(左右にいっぱいまで切る)した際に、スイッチボックスやレバーがタンク外装(シュラウド)に激突してしまう問題です。特に第2世代(JC75)以降は、シュラウドの張り出しが大きいため、この問題が顕著になります。無理に低い位置で固定すると、駐輪場での取り回しやUターンの際に手が挟まったり、最悪の場合はシュラウドを破損させたりする恐れがあります。
干渉対策の主な手法
- ステアリングストッパーの装着
ハンドルの切れ角を物理的に制限します。最も確実な方法ですが、Uターンの最小回転半径が大きくなるというトレードオフがあります。 - ハンドルの絞り角・垂れ角の調整
ハンドルバーを少し「開き気味」に設定することで、シュラウドとの距離を稼ぎます。ただし、開きすぎるとカフェレーサーらしいタイトなルックスが損なわれるため、ミリ単位の調整が必要です。 - バーエンドの延長
ハンドルバーを少し長めのものに変更し、レバー類を外側にオフセットさせることで干渉を回避します。
取り付け方式の選択肢とその特性
グロム用のセパハンキットには、大きく分けて3つの構造が存在します。自分の整備スキルと理想のスタイルに合わせて選ぶのがポイントかなと思います。
| 方式 | 特徴 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| フォーククランプ式 | フロントフォークに直接クランプする伝統的なスタイル。 | 最もレーシーで低い位置を実現可能。 | フォークの抜き取りが必要。カウルやメーターへの干渉が最も激しい。 |
| プレートマウント式 | 純正ハンドルポスト穴にベースプレートを設置するタイプ。 | フォークを分解せず装着可能。メーター位置を維持しやすい。 | フォーククランプ式ほどは低くならない場合がある。 |
| トップブリッジ交換式 | トップブリッジそのものを削り出しの専用品に交換。 | 圧倒的な剛性とカスタム感。キーシリンダー等も最適化される。 | パーツ代が高価。キーシリンダーの脱着など作業難易度が高い。 |
ワイヤー類とブレーキホースの「マネジメント」
ハンドル位置が大幅に下がる(時には10cm以上!)ことで、純正のクラッチワイヤーやアクセルワイヤー、ブレーキホースが大きく余ってしまいます。これをそのままにしておくと、ヘッドライト裏でトグロを巻くことになり、見た目が美しくないばかりか、ハンドルを切った際に何かに引っかかったり、メーターの視認性を妨げたりする原因になります。
こだわり派の方は、ショートタイプのケーブル類へ交換することをおすすめします。これにより、フロント周りのラインがスッキリと整理され、削り出しのトップブリッジやセパハンの機能美がより一層引き立つようになります。こうした「目立たない部分の処理」こそが、完成度の高いカフェレーサーを作る秘訣ですね。
ナツメ流・セパハン化のコツ
セパハン化と同時に検討してほしいのが、「バーエンドミラー」への交換です。セパハンに純正の長いミラーステーが付いていると、どうしても「バッタの触角」のような違和感が出てしまいます。ミラーをハンドルの端(バーエンド)に配置することで、車体全体を低く、ワイドに見せることができ、カフェレーサーとしての美学が完成します。視点移動は少し増えますが、このルックスの変化には代えがたい魅力がありますよ。
セパハン化は、ポジションが「きつい」と感じるリスクもありますが、それを乗り越えて自分の体に馴染ませていく過程こそが、スポーツバイクを操る楽しさの原点だと私は思います。正確なパーツの適合や、ハンドルロックが正常に機能するかどうかの確認は、必ずメーカーの公式サイトやプロのショップで行ってくださいね。安全を確保した上でのカスタムが、一番かっこいいですから!(出典:警視庁『二輪車の交通事故防止関連』)
バックステップ装着による操作性と姿勢の改善

セパハンでハンドル位置を下げ、上半身の構えが決まったら、次に絶対セットで考えたいのがバックステップの導入です。意外と見落とされがちなんですが、カフェレーサーカスタムにおいてステップ位置の変更は、単なる「見た目」の問題ではなく、人間工学に基づいた「姿勢の整合性」を整えるための必須作業だと言えます。ハンドルだけを低くして、足の位置(ステップ)が純正のままだと、横から見た時に体が「く」の字に折れ曲がってしまいます。この状態だと、腹部が圧迫されて深く息が吸いにくくなるだけでなく、ニーグリップで車体を支えることが難しくなり、結果として腕や手首に余計な荷重がかかってしまうんです。私も経験がありますが、これだとせっかくのツーリングもすぐに疲れてしまいますよね。
ステップ位置変更がもたらす「三点支持」の最適化
ライディングポジションは、ハンドル・シート・ステップの3点の位置関係で決まります。ステップを後方(バック)かつ上方(アップ)に移動させることで、前傾した上半身に対して下半身が自然な角度で追従できるようになります。これにより、太ももでしっかりとタンクを挟み込む「ニーグリップ」が安定し、マシンの挙動を腰で感じ取れるようになります。また、膝の曲がりが深くなることで、スポーツライディング時に足首を使った繊細な荷重コントロールがしやすくなるのも大きなメリットですね。副次的効果として、深くバンクさせた際にステップが路面に接触するリスクも大幅に軽減されます。
| ブランド名 | 主な特徴 | 調整ポジション例 | おすすめの層 |
|---|---|---|---|
| G-Craft | アルミ削り出しの剛性が高く、シフトガイドとの親和性も抜群。 | 35mm Back / 50mm Up など | 剛性と精度を重視する方 |
| Over Racing | 4ポジションから選択可能。日本国内での流通量が多く安心感がある。 | 40mm Back / 50mm Up など | 信頼性と実績を重視する方 |
| Babyface | 「大阪ゴールド」と呼ばれる美しいアルマイトカラーが有名。 | 最大 115mm Back まで選べる極端なモデルも | スタイルと多機能を求める方 |
シフトフィーリングの激変とJC92特有の対策
バックステップに変える最大の快感の一つは、その「操作感の向上」にあります。多くの社外バックステップは、可動部に高精度なベアリングを採用しています。これにより、純正の「グニュッ」とした感触から、指一本で「カチッ」と吸い込まれるような正確なシフトフィーリングへと激変します。特に、現行のJC92型オーナーの方に強くおすすめしたいのが、ステップ交換と同時に「シフトガイド」を装着することです。JC92は構造上、シフトチェンジを行うシャフトが長く、負荷がかかると微妙にしなりやすい傾向があります。このシャフトを外側からベアリングで支える「シフトガイド(通称:ガッチリくん等)」を併用することで、バックステップの性能を100%引き出し、異次元の操作感を手に入れることができますよ。
ステップ交換時の注意点と安全確認
- リアブレーキスイッチの調整
ステップ位置が変わると、ブレーキペダルを踏んでもランプが点灯しなくなる(または点きっぱなしになる)ことがあります。必ず点灯タイミングを再調整してください。 - ネジロック剤の使用
ステップ周りは振動が激しいため、ボルトが緩みやすい箇所です。適宜ネジロック剤を使用し、定期的な増し締めを徹底しましょう。 - マスターシリンダーの動作
プッシュロッドの角度が不自然にならないよう、説明書に従って正確に取り付けてください。
(出典:国土交通省『道路運送車両の保安基準』)
適切なステップ位置は、ライダーの身長や足の長さによって千差万別です。「かっこいいから」という理由でいきなり極端なポジションにするのではなく、まずは複数の取り付け位置を選べる「多ポジションタイプ」を選択し、近所を走りながら数ミリ単位で調整していくのが、自分だけの理想のカフェレーサーを作る近道かなと思います。もし自分で作業をする際に、ブレーキラインのエア抜きが必要なレベルの作業(マスターシリンダー移設を伴う場合など)が発生しそうで不安なときは、迷わずプロのメカニックに依頼してくださいね。足回りの確実な整備こそが、最高のライディング体験を支える土台になりますから。最終的な判断や適合確認は、各パーツメーカーの公式サイトやプロショップへ相談することをおすすめします。
外観を大きく刷新するフルカウルキットの導入

「これが本当にあのグロムなの?」と、道行く人が思わず二度見してしまうような圧倒的な変貌を遂げたいなら、フルカウルキットの装着こそが最短にして究極のルートです。グロムはそのままでもストリートファイター的な魅力がありますが、カウルを纏うことで、かつてのグランプリレーサーを彷彿とさせる、タイトで凝縮感のあるカフェレーサーへと進化します。特に、世界中のグロム乗りから「聖地」のように崇められているタイのブランド、TYGA Performance(タイガパフォーマンス)が提供するキットは、その完成度の高さから別格の存在感を放っています。私自身、初めて完成車を見たときは、その「本物感」に鳥肌が立ったのを覚えています。
TYGA Performance「MRX」キットの圧倒的な造形美
グロム・カフェレーサー界の決定版とも言えるのが、この「MRX (Mini Racer Xtreme)」キットです。これは単にカウルを被せるだけではなく、アッパー、アンダー、シートカウル、そして専用のタンクカバーまでを含むトータルパッケージとなっています。グロム特有の「腰高感」を消し去り、低く、長く、そして鋭いシルエットを作り出します。素材の選択肢もこだわりが詰まっており、以下の2種類から選ぶことができます。
| 素材 | 特徴 | メリット | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| GRP(ガラス繊維強化プラスチック) | 強靭で柔軟性のあるエポキシ樹脂を使用。 | 塗装の自由度が高く、価格が比較的リーズナブル。 | 自分好みのカラーリングに全塗装したい方。 |
| カーボンファイバー | 超軽量で高剛性。UV耐性クリア仕上げ。 | 圧倒的な高級感と軽量化。塗装不要でそのまま使える。 | 本物志向で、カーボンの織り目を楽しみたい方。 |
導入前に知っておきたい「排気系」の制約
フルカウル化において最も注意しなければならないのが、マフラー(排気系)との干渉です。MRXキットのようなフルカウルは、エンジンの下部を覆う「アンダーカウル(ベリーパン)」を備えています。そのため、純正のアップマフラーや、大きく外側に張り出したダウンマフラーは装着できません。キットの形状に合わせた、スリムなダウンタイプのマフラーが必要になります。TYGA製には専用設計のフルエキゾーストシステムがありますが、他社製を流用する場合は、カウルに干渉しないレイアウトかどうか、事前に念入りな確認が必要です。カウルを一部カット加工して逃がすことも可能ですが、せっかくの美しいラインを崩さないためにも、マフラー選びは慎重に行いたいところですね。
フルカウル導入時の「隠れたコスト」とハードル
- 塗装費用
GRP製の場合、未塗装(プライマー仕上げ)で届くため、プロに依頼すると数万円単位の塗装代がかかります。 - 電装系の移設
ヘッドライトステーの交換や、ウィンカーの配線処理など、電気系統の知識が多少必要になります。 - 送料と関税
海外発送の場合、大きな箱になるため送料が高額になりやすく、輸入関税がかかる場合もあります。
DIYで「1/1スケールのプラモデル」を組み立てる悦び
フルカウルキットの装着作業は、まさに「実物大のプラモデル」を組み立てるような感覚です。ステーを固定し、一つひとつのパーツがカチッと組み合わさっていく過程は、DIY好きにはたまらない時間になるはず。配線の逃がし方や、カウル同士のチリ合わせなど、少し工夫が必要な場面もありますが、その試行錯誤こそが愛車への愛着を深めてくれます。塗装についても、最近は高品質な缶スプレーも増えているので、あえてDIY塗装に挑戦して、往年の名車をオマージュしたカラーリングに仕上げるのも最高に楽しいですよ。
フルカウル化の醍醐味をまとめると
- 徹底的な差別化
「グロム感」を完全に消し去り、唯一無二の存在になれる。 - 空力性能の実感
高速域(といっても原付二種の範囲内ですが)での走行風が整い、走りが安定するのを体感できます。 - 所有感の極致
ガレージで眺めているだけでお酒が飲めるような、芸術的なシルエットが手に入ります。
もちろん、カウルを付けることで整備性が少し落ちたり、重量がわずかに増えたりといった側面もあります。しかし、それを補って余りある「ワクワク」がフルカウルカスタムには詰まっています。憧れのスタイルを実現するために、まずはキットの適合確認から始めてみませんか?
カスタムベースに最適な1型JC61のポテンシャル

グロムの歴史を語る上で欠かせないのが、2013年に登場した初代モデル(JC61前期型)です。個人的に、カフェレーサーの「素材」としてこれほど面白いバイクは他にないと感じています。現行のJC92が洗練された「優等生」だとしたら、初代JC61はカスタム次第で化ける「無限の可能性を秘めた原石」といったところでしょうか。発売から時間が経過していることもあり、世界中のビルダーによってあらゆるカスタム手法がやり尽くされているため、情報の宝庫である点もDIYユーザーには心強いポイントですね。
「引き算の美学」が通用するシンプルな造形
最近のバイクは、空力性能や複雑なデザインのために樹脂製のカバー類が多用される傾向にありますが、初代JC61は非常にシンプルなフレーム構造をしています。カフェレーサーの真髄は、余計なものを削ぎ落としてマシンの「骨格」を見せることにあります。JC61は、サイドシュラウドを外したり、フェンダーをショート化したりといった「引き算」のカスタムを行っても、車体のラインが崩れにくいという特徴があります。むしろ、無駄を省くことで剥き出しになったエンジンやフレームが、メカニカルな美しさを強調してくれるんです。
| 項目 | JC61前期(初代)のメリット | カフェレーサー化への影響 |
|---|---|---|
| ヘッドライト | 単眼プロジェクター(丸型カウル) | 社外の丸目LEDへの換装が非常にスムーズ。 |
| 外装構造 | 分割がシンプルで脱着が容易 | タンクカバーの加工や自家塗装に挑戦しやすい。 |
| 中古価格 | こなれており、カスタム予算を確保しやすい | 浮いたお金で高性能サスペンションなどが導入可能。 |
| パーツ流通 | 世界的に最もパーツが豊富 | TYGA製カウルや海外製スタンスパーツが選び放題。 |
丸目1灯への換装で手に入れる「タイムレス」なルックス
初代JC61最大の特徴であるプロジェクターヘッドライトは、当時のストリートでは非常に斬新でしたが、カフェレーサーを目指すならここを「丸目1灯」に変えるのが定番のモディファイです。驚くことに、7インチ程度の汎用ヘッドライトを装着するだけで、雰囲気がガラリと変わり、1960年代の英国車のようなクラシカルな顔立ちになります。現行モデルだとメーターとの位置関係で苦労することもありますが、JC61はメーターがコンパクトで独立しているため、ライト位置を低く下げてセパハンと密着させる「低い構え」が作りやすいんです。このシルエットこそ、カフェレーサー好きにはたまらない「黄金比」ですよね。
予算を「走り」のアップグレードへ全振りする戦略
中古市場におけるJC61前期の価格は、程度の良いものでも最新のJC92を新車で買うより15万〜20万円ほど安く手に入ることがあります。この「差額」こそが、初代を選ぶ最大の戦略的メリット。例えば、以下のようなハイエンドパーツを惜しみなく投入できるんです。
- サスペンション
前後をOhlins(オーリンズ)やNitron(ナイトロン)へ。ミニバイクとは思えない極上の乗り味になります。 - エンジンチューニング
Kitaco(キタコ)やSP武川のボアアップキットで181cc化。見た目に負けない力強い加速を手に入れられます。 - ブレーキ周り
Brembo(ブレンボ)キャリパーへの換装。セパハンでの深い突っ込みにも耐えうる制動力を確保。
4速ミッションの「味わい」を楽しむ
5速が主流になりつつある今、あえて「4速」を選ぶのも面白い選択です。グロムの4速エンジンは低中速のトルク感が強調されており、街中をキビキビと走る分には非常に扱いやすい特性を持っています。一速一速のギアを丁寧に使い切りながら、単気筒特有の鼓動感を感じて走る時間は、まさに「バイクを操っている」という実感を強くさせてくれます。最高速を競うのではなく、流す楽しさを重視するカフェレーサースタイルには、この大らかな4速の味付けが意外とマッチするんですよ。
古いモデルだからといって、走行性能に不安を感じる必要はありません。ホンダの横型エンジンは非常にタフで、基本的なオイル管理さえしていれば長く元気に走ってくれます。むしろ、構造が単純な分、自分でメンテナンスを覚えながらカスタムを進めていくには最高の教材になります。(出典:本田技研工業株式会社『新型の125ccスポーツモデル「グロム」を発売』)
自分だけの「理想の一台」を、時間をかけてじっくりと作り上げたい。そんなビルダー気質なあなたにとって、JC61前期は最高のパートナーになってくれるはずです。まずはベース車両を見つけて、どのパーツから手をつけるかニヤニヤしながら悩んでみてください。なお、カスタムの方向性が決まったら、そのスタイルに合う装備も気になりますよね。カフェレーサーに似合うファッションの選び方をまとめた記事もチェックして、トータルで自分をプロデュースしてみてくださいね!
購入時のアドバイス
JC61前期を購入する際は、燃料ポンプの異音や、フロントフォークのオイル滲みがないかを重点的にチェックしましょう。初期型特有の持病がある場合もありますが、対策パーツも豊富に出回っているため、それほど恐れる必要はありません。正しい個体を選んで、最高のカスタムライフをスタートさせましょう!
グロムのカフェレーサー仕様を賢く仕上げる方法

カスタムは情熱も大事ですが、冷静な計画性も同じくらい大切です。特に予算配分や作業の優先順位を間違えると、途中で挫折してしまうことも。ここでは、特に注意が必要なポイントや、失敗しないための賢いパーツ選びのコツを深掘りしていきましょう。最新のJC92から、長年愛されている旧型まで、グロムライフを豊かにするエッセンスをお届けします。
- 5速ミッション搭載のJC92向けおすすめパーツ
- セパハンできついと感じた時のポジション調整
- 初心者でも安心な取り付け穴加工済みパーツ
- TYGA製ボディキットで本格レーサーを再現
- 自分だけのグロムでカフェレーサーを愉しもう
5速ミッション搭載のJC92向けおすすめパーツ

2021年にフルモデルチェンジを果たした現行モデル、JC92型グロム。このモデルの最大のトピックといえば、なんといっても「5速トランスミッション」の採用ですよね。これまでの4速モデルでは、街乗りは楽しくても、ちょっとしたバイパスや幹線道路での巡航で「もう一段上のギアがあれば…」と、エンジンが唸るのを感じながら走ることが多かったと思います。5速化されたJC92は、そのストレスを見事に解消してくれました。ギア比が最適化されたことで、カフェレーサーらしいスポーティな高回転域の維持と、余裕のある高速巡航を両立できるようになったんです。まさに「走りの質」が一段階引き上げられた、カフェレーサーカスタムには最高の素材と言えますね。
5速化がもたらす「走り」の深化
ギアが一つ増えたことで、パワーバンドをより細かく維持できるようになりました。カフェレーサーとして低い姿勢でコーナーを抜けていく際、適切な回転数をキープしやすいのは大きな強みです。また、5速目の存在により、時速60km/h付近での静粛性が向上し、長距離のツーリングでも「手が痺れるような振動」が大幅に軽減されています。走りの余裕は心の余裕に繋がり、カスタムの方向性も「見た目重視」から「走りも含めたトータルバランス」へとシフトしやすくなったと感じます。
「Mod It Yourself」を体現するボルトオン外装
JC92の開発コンセプトは、自分好みにいじり倒すことを意味する「Mod It Yourself」。それを象徴するのが、左右3本ずつ、計6本のボルトを外すだけで脱着できるモジュール式のボディパネルです。この構造のおかげで、大掛かりな加工をしなくても、外装パネルを付け替えるだけで劇的なイメージチェンジが可能になりました。
| パーツカテゴリー | おすすめのJC92専用パーツ | カスタム効果 |
|---|---|---|
| ビジュアル・外装 | H2C ヘッドライトガード / メーターバイザー | 無機質なフロント周りにネオ・レトロな表情を与える。 |
| 吸排気システム | ヨシムラ 機械曲 R-77S / モリワキ Full Exhaust ZERO | 5速エンジンの性能をフルに引き出し、重厚なサウンドを実現。 |
| 操作系 | G-Craft バックステップ / シフトガイド | 5速の変速をより確実に、カチッとした操作感に変える。 |
| 足回り | KITACO(キタコ)×GEARS リアショック | 車高調整や減衰調整で、前傾姿勢に合わせた姿勢制御が可能に。 |
H2Cパーツで手軽にネオ・レトロを演出
JC92オーナーならまずチェックしたいのが、タイホンダの純正アクセサリーブランド「H2C」のパーツ群です。車両本体と同時開発されているため、フィッティングの良さは折り紙付き。特に、ヘッドライトを保護する無骨なガードや、アルミ製のサイドカバーなどは、装着するだけで「タフでクラシックなカフェスタイル」を作り出してくれます。海外ブランドですが、国内のパーツショップでも広く流通しており、手に入れやすいのも嬉しいポイントですね。加工なしのボルトオンで、ここまで雰囲気を変えられるのはJC92ならではの特権かもしれません。
JC92専用パーツ選びの絶対条件
ここで一つ、非常に重要な注意点があります。JC92はエンジンやフレーム、スイングアームの形状が旧型(JC61/JC75)から刷新されています。そのため、「旧型用のパーツは基本的に付かない」と考えてください。特にマフラーやバックステップは、ボルトの取り付け位置やオフセット量が全く異なるため、無理に付けようとすると車体を傷つけたり、走行中に脱落したりする危険があります。パーツを購入する際は、適合表にしっかりと「JC92」または「GROM (2021-)」と記載されていることを必ず確認しましょう。
ナツメのワンポイント・アドバイス
JC92でカフェレーサーを作るなら、マフラーは「ダウンタイプ」がおすすめです。純正のアップマフラーも個性的ですが、低い位置にサイレンサーを配置することで、視覚的な重心がより強調され、セパハンとのバランスが絶妙になります。名門メーカーのヨシムラやモリワキからは、JC92のエンジン特性を最大限に活かしたフルエキゾーストが発売されていますので、ぜひ検討してみてください。サウンド、性能、そして見た目。すべてが格段にランクアップしますよ。
自分だけの理想のスタイルを、最新の走行性能で楽しむ。JC92でのカフェレーサー作りは、まさに現代のミニバイクカスタムの醍醐味が凝縮されています。正確なパーツの適合情報や取り付け工賃については、バイクショップやメーカーの公式サイトで最終確認を行ってくださいね。安全に、そしてスマートにカスタムを楽しみましょう!(出典:本田技研工業株式会社『GROM 公式製品情報』)
セパハンできついと感じた時のポジション調整

低いハンドルバーはカフェレーサーにおける「美学の象徴」ですが、いざセパハンに交換して街に繰り出してみると、多くのライダーが直面するのが「首、肩、腰、そして手首への負担」です。特にグロムのようなコンパクトな車体で極端な前傾姿勢をとると、視界を確保するために頭を大きく反らせる必要があり、これが首へのダメージに繋がります。また、腕に体重が乗ってしまうことで「手の痺れ」を感じることも。でも安心してください。せっかく手に入れた憧れのスタイルを、体の痛みだけで諦めるのはもったいないです。ここでは、見た目のカッコよさを維持しつつ、身体への負担を劇的に軽減するための「賢い微調整術」を深掘りして解説します。
1. ハンドルのマウント位置と角度の再設定
まず見直したいのが、ハンドルの固定位置そのものです。多くのセパハンキットはフロントフォークのトップブリッジ「下」にクランプするのが一般的ですが、これだと位置が低すぎて初心者は特にきついと感じがちです。もしフロントフォークの突き出し量に余裕があるなら、クランプをトップブリッジの「上」に持ってくるだけで、ハンドル位置が数センチ上がります。このわずかな差が、驚くほど上半身を楽にしてくれるんです。
絞り角と垂れ角のミリ単位調整
- 絞り角(開き角)
ハンドルを少し開き気味にセットすると、脇が適度に開いて上半身の自由度が増します。逆に絞りすぎると、腕が窮屈になり手首に負担がかかります。 - 垂れ角
バーエンドが下を向く「垂れ角」が強すぎると、ブレーキング時に体重がすべて手のひらの外側に集中します。水平に近い角度へ戻すことで、荷重を分散させることが可能です。
2. シート形状の変更による「逃げ」の確保
意外と見落とされがちなのが、お尻を乗せる「シート」との位置関係です。セパハンにすると、ライダーの着座位置は純正よりも必然的に後ろへ下がります。グロムの純正シートは中央に段差があるため、後ろに下がろうとするとこの段差にお尻が乗り上げてしまい、さらに前傾が強まるという悪循環に陥ることがあります。これを解消するには、段差の少ない「フラットシート」や、タイの有名ブランドNOI WATDAN(ノイワットダン)などのカスタムシートへの交換が非常に有効です。
| 調整項目 | 具体的な手法 | 期待できる効果 |
|---|---|---|
| ハンドル位置 | トップブリッジ上への移設 | 上体が起き、首と腰の負担を大幅に軽減する。 |
| ハンドルの角度 | 垂れ角を水平に近づける | 手首への局所的な加重を防ぎ、痺れを予防する。 |
| シート交換 | フラットタイプやローダウン化 | 着座位置の自由度が増し、最適な距離感を保てる。 |
| 下半身ホールド | ニーグリップパッドの装着 | 腕の力を抜き、ハンドルへの不要な入力を防ぐ。 |
3. 「ニーグリップ」による上半身の解放
セパハンを付けて「きつい」と感じる最大の原因は、実は腕の力で体を支えてしまっていることにあります。本来、バイクは下半身で支えるものです。しかしグロムのタンクは滑りやすいため、意識しないと体が前にズレてしまいます。そこで活用したいのが、タンクの両サイドに貼るニーグリップパッドです。これを貼るだけで太ももによるホールド力が格段にアップし、腹筋と背筋で上体を支えられるようになります。腕の力が抜ければ、セパハン特有の「路面からのインフォメーション」も正確に感じ取れるようになり、ライディングそのものが楽しくなりますよ。
安全運転のための視界確保
過度な前傾姿勢は、ヘルメットの縁によって前方視界が遮られる原因にもなります。首を反らせすぎて痛める前に、まずは安全な視界が確保できているかを確認してください。無理な姿勢での走行は、事故のリスクを高めることにもなりかねません。自分の体型に合わせて、柔軟にセッティングを変更しましょう。
カスタムは「一度決めたら完成」ではなく、自分の体調や走り方に合わせて、ミリ単位で育てていく旅のようなものです。今日きついと感じたポジションも、明日数ミリ動かすだけで「最高の相棒」に変わるかもしれません。そんな試行錯誤こそが、グロムという小さなマシンとの深い対話になるかなと思います。また、こうしたポジションの悩みは、車種は違えどカフェレーサーカスタム全般に共通するテーマです。もし他のアプローチについても興味があれば、ボルティーをカフェレーサーにカスタムする魅力を紹介した記事も参考にしてみてください。車格の違いから生まれるポジション作りのヒントが、あなたのグロムカスタムにも活かせるかもしれません。正確な情報の確認や、パーツの確実な固定は、必ず公式サイトやプロのバイクショップで行うようにしてくださいね。自分にとって一番心地よい「カフェレーサー」を、焦らずじっくり見つけていきましょう!
初心者でも安心な取り付け穴加工済みパーツ

「自分だけのカフェレーサーを作りたいけれど、ドリルで金属に穴を開けるなんて怖くてできない…」そんな不安を感じている方も多いのではないでしょうか。実は私も、初めて本格的なカスタムに挑戦した時は、失敗してパーツを台無しにするのが怖くて仕方がありませんでした。特にセパハン化において最大の難関となるのが、ハンドルバーに左右のスイッチボックスを固定するための「位置決め穴」の加工です。汎用のハンドルバーにはこの穴が開いていないため、自分で正確な位置を測定し、電動ドリルで穴を開ける必要があります。しかし、これが数ミリずれるだけで、ウインカースイッチが変な方向を向いてしまったり、スロットルホルダーがガタついたりと、操作性や安全性に直結するトラブルの原因になってしまうんです。
加工済みパーツが「失敗」を回避する最大の近道
そんなDIYビルダーの強い味方になってくれるのが、日本の老舗パーツメーカーであるハリケーン(Hurricane)です。彼らのラインナップには、グロムの各型式専用に設計され、あらかじめ正確な位置にスイッチ穴が加工されたセパハンキットが用意されています。これを使えば、純正のハンドルを外して、決まった位置にボルトを締めるだけ。まさに「パズルを組み立てる」ような感覚で、理想のローフォルムを手に入れることができるんです。加工ミスによる買い直しのリスクを考えれば、最初から専用品を選ぶのが、結果として最も安上がりで確実な選択肢かなと思います。
| 比較項目 | 汎用ハンドル(穴なし) | 専用加工済みキット(ハリケーン等) |
|---|---|---|
| 作業難易度 | 高(測定・ポンチ打ち・穴あけが必要) | 低(ボルトオンで装着可能) |
| 必要な工具 | 電動ドリル、金属用ビット、メジャー等 | 基本的なレンチ、ドライバー類のみ |
| ケーブル類の変更 | 長さ調節や交換が必要な場合が多い | 純正ワイヤーで届く範囲で設計されている |
| 仕上がりの精度 | 作業者の腕次第(ズレるリスクあり) | メーカー基準の完璧な位置に固定可能 |
ワイヤー交換不要という絶妙な設計
加工済みキットのもう一つの大きなメリットは、ブレーキホースやクラッチワイヤーの交換を不要にしている点です。ハンドル位置を極端に変えてしまうと、ワイヤーの長さが足りなくなったり、逆に余りすぎて操作が重くなったりしますが、ハリケーンなどの専用品は「純正ワイヤーがそのまま使えるギリギリの低さ」を計算して作られています。これにより、ブレーキフルードの抜き換えなどの手間も省けるため、作業時間は大幅に短縮されます。まさに、「手軽さ」と「本格的なスタイル」を両立させた、初心者に最も優しいカスタムパーツだと言えますね。
加工済みパーツを選ぶメリットまとめ
- 正確なポジション:スイッチ類が最適な角度に固定され、操作ミスを防げる。
- 追加コストの抑制:ドリル等の工具を買い揃える必要がない。
- 精神的余裕:「穴あけに失敗したらどうしよう」というストレスから解放される。
もちろん、将来的に「もっと低くしたい」「自分だけのミリ単位のこだわりを通したい」と思った時には、汎用パーツを加工するスキルも必要になってくるかもしれません。でも、まずはこうした「親切なパーツ」を使って、自分で愛車をいじる楽しさを実感すること。それが、長く楽しいバイクカスタムライフを続けるための大切な第一歩だと私は思います。自分で付け替えた後のハンドルのガタツキや各部の締め付けは、走行前に必ず再確認してくださいね。不安な場合は、プロのメカニックに最終チェックを依頼するのが最も安全です。
ナツメからのアドバイス
パーツを購入する際は、必ずご自身のグロムの型式(JC61、JC75、JC92など)に適合しているかを確認してください。特に最新のJC92はハンドルクランプ径やフォーク幅が異なる場合があるため注意が必要です。正確な適合情報は、パーツメーカーの公式サイトやWebikeなどの信頼できるECサイトの適合表をチェックするのが一番確実ですよ。自分に合ったパーツを見つけて、最高のカフェレーサーライフをスタートさせましょう!
TYGA製ボディキットで本格レーサーを再現

さて、いよいよグロム・カフェレーサーカスタムにおける「究極の到達点」とも言える、TYGA Performance(タイガパフォーマンス)製ボディキットについて、さらに深掘りしてお話ししましょう。このキットを導入するということは、単に新しいパーツを付け足すというレベルの話ではありません。それは、今の愛車を一度バラバラに解体し、全く別の「レーシングマシン」として再構築する、まさに「バイクを一台作り直す」ような、クリエイティブで濃密な体験なんです。私自身、このキットを組んだ車両を間近で見る機会がありましたが、その完成度は「ミニバイクの改造」という言葉では片付けられないほどの迫力と気品に満ちていました。
綾織りカーボンが放つ圧倒的な「本物感」
特に、カーボンファイバー製のキットを選んだ時の満足感は、何物にも代えがたいものがあります。TYGAのカーボンは、繊維の目が美しく整った「綾織り」を採用しており、太陽の光の下では深みのある独特の光沢を放ちます。その質感は、まさに数千万円クラスのスーパーカーや、世界最高峰のレースを走るワークスマシンそのもの。ガレージのシャッターを開けるたびに、このカーボンの織り目が目に入る。それだけで、オーナーとしての所有感はこれ以上ないほど満たされるはずです。また、単に見た目が美しいだけでなく、驚くほど軽量に作られているため、ハンドリングの軽快さにも確実に寄与してくれます。
海外製品ゆえの「手なずける」楽しさと注意点
ただし、ここで一つ心に留めておいてほしいことがあります。TYGA製品は非常に精度良く作られていますが、海外製品である以上、日本の気候や個体差による「微調整」が必要になる場面が少なからずあります。例えば、日本の高温多湿な環境下では、樹脂パーツがわずかに反ったり、ボルト穴の位置をコンマ数ミリ単位で広げる加工が必要になったりすることも。こうした特性を「不具合」と捉えるのではなく、「自分の手で完璧にフィットさせていく楽しみ」と捉えられる方にとって、このキットは最高の教材になります。カウルの内側の配線をいかに美しくまとめ、どこにも干渉させずに固定するか。そうした細部へのこだわりこそが、作り手のセンスの見せ所であり、最終的なマシンのクオリティを左右するんです。
| 構成要素 | こだわりポイント | 必要な対策・知識 |
|---|---|---|
| ミラー選択 | カウルマウント vs バーエンド | カウルマウントは本格GP仕様。バーエンドは低重心なストリート仕様。 |
| ウィンカー | カウル埋め込み式 LED | ハイフラ防止リレーへの交換が必須。ギボシ端子の加工知識が必要。 |
| ステー類 | 専用メーター移設ステー等 | 振動によるネジの緩みを防ぐため、ネジロック剤の併用が推奨。 |
| スクリーン | 専用ポリカーボネート製 | 傷つきやすいため、装着時や清掃時には細心の注意が必要。 |
レーサーとしての「顔」を決めるミラーと灯火類
TYGAキットを組む上で、全体の印象を大きく左右するのがミラーの選択です。カウルの上部にマウントする「カウルミラー」にすれば、往年の耐久レーサーやGPマシンのような、凛とした佇まいになります。一方で、あえてセパハンの端に「バーエンドミラー」を配置すれば、フロント周りが究極に低く見える、現代的なストリート・カフェスタイルが完成します。また、ウィンカーをカウルのラインに合わせた埋め込み式に変更するのも定番ですが、ここで忘れてはならないのが電装系の処理です。純正の電球からLEDに変更する場合、そのままではウィンカーが高速点滅してしまう「ハイフラ現象」が起きます。これを防ぐために、ICウィンカーリレーへの交換をセットで行いましょう。一歩ずつ課題をクリアして、電気系統まで完璧に動作した瞬間の喜びは、DIYビルダーだけの特権です。
公道走行に関する重要なルール
フルカウル化や灯火類の変更を行う際は、必ず日本の道路運送車両法に基づく「保安基準」を確認してください。特にヘッドライトの光軸や、ウィンカーの視認範囲、ナンバープレートの角度などは厳格に定められています。自分ではかっこいいと思っても、基準を満たしていないと公道を走ることはできません。安全で合法な範囲でカスタムを楽しみましょう。(出典:国土交通省『道路運送車両の保安基準』)
完成したその先にある、至福のひととき
全てのカウルがピタリと収まり、配線も美しく隠れ、理想のフォルムに生まれ変わったグロム。その作業は時に孤独で、困難な壁にぶつかることもあるかもしれません。しかし、ついに完成した自分だけの本格レーサーを前に、ヘルメットを脱いで飲む一杯のコーヒーは、きっと人生で最高の味がするはずです。それは単なるバイクではなく、あなたの情熱と時間が形になった、世界に一台だけの作品なんですから。挑戦する価値は、間違いなくあります。焦らず、楽しみながら、理想のマシンへの旅路を一歩ずつ進めてみてくださいね。もし具体的な配線図や取り付けのコツについてさらに詳しく知りたい場合は、メーカーの公式動画や、信頼できるショップの整備ブログを併せて確認することをおすすめします。
ナツメからのアドバイス
TYGAのキットは大きな箱で届くため、作業スペースの確保も重要なポイントです。パーツを傷つけないよう、床に厚手の毛布を敷いたり、外した純正パーツを保管しておくための場所を事前に整理しておくと、作業効率がグンと上がりますよ。また、海外からの取り寄せには時間がかかることもあるので、余裕を持って注文しておくのが吉です!
自分だけのグロムでカフェレーサーを愉しもう

ホンダのグロムというバイクは、そのコンパクトなサイズ感からは想像もできないほどの大きな可能性を秘めた「最高のおもちゃ」であり「最高の相棒」です。もともとは軽快なストリートファイターとして街を駆け抜けるのが得意なバイクですが、そこにセパハンやバックステップといったエッセンスを加え、低いシルエットのカフェレーサーに仕立て直すことで、全く別の格別な楽しみが見えてきます。前傾姿勢でタンクを抱え込み、タイトなコーナーをスッと駆け抜けていくときの一体感は、原付二種クラスであることを忘れさせてくれるほどの興奮を与えてくれるはずです。今回ご紹介したように、各世代(JC61、JC75、JC92)の持つポテンシャルを理解し、ハンドルやステップ、ときにはフルカウルまでこだわり抜いてパーツを選び、組み上げていくプロセス。それはまさに、こだわりを形にする「大人のための最高のホビー」と言えるのではないでしょうか。
「作る」悦びと「見せる」悦びの交差点
カスタムの楽しみは、実際に走っている時間だけではありません。ガレージでパーツの適合を調べ、ボルト一本の質感に悩み、自分の手で愛車を理想の形に近づけていく「作業の時間」そのものに深い充足感があります。そして、苦労して組み上げた自分らしいグロム・カフェレーサーが完成した暁には、ぜひお気に入りのカフェまで走らせてみてください。駐車した愛車を少し離れた場所から眺めながらコーヒーを飲むひととき、そこには昨日までとは全く違った景色が広がっているはずです。道行く人に「これ、グロムなんですか?」と声をかけられるような体験も、自分だけの個性を追求したカスタムビルダーならではの醍醐味ですよね。
グロム・カフェレーサーを愉しむための3か条
- 妥協しないパーツ選び
予算との兼ね合いも大事ですが、一番目につく箇所には本当に気に入ったブランドのパーツを選びましょう。 - 過程を記録に残す
カスタム前後の写真や、作業中の苦労をブログやSNSに記録しておくと、後で見返したときに一生の宝物になります。 - 仲間との交流
グロムのオーナーズミーティングなどに参加して、他のビルダーのアイデアを吸収するのも新しい刺激になります。
安全で楽しいバイクライフを継続するために
カスタムは自己表現の素晴らしい手段ですが、私たちは常に「公道を走るライダー」であることを忘れてはなりません。公道を走る以上、安全性と法規の遵守は絶対条件です。特に、セパハン化などのハンドル周りの変更は操作性に直結し、バックステップの装着はブレーキ操作の正確性に関わります。また、ウィンカーやテールランプなどの灯火類の変更は、周囲からの視認性を左右する非常に重要な要素です。パーツを取り付ける際は、各メーカーの取扱説明書を熟読し、特に重要なボルト類には適切なトルクで締め付けることを徹底してください。もし自分で作業をしていて「本当にこれで強度は大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、その直感を無視せず、すぐに作業を中断してお近くのバイクショップなどプロのアドバイスを受けてください。正しい知識と技術、そして法規に則った整備が施された一台こそが、真の意味で「最高のマシン」と呼べるのです。
カスタムと保安基準に関する重要事項
バイクの構造変更やパーツの交換には、道路運送車両法によって定められた保安基準をクリアする必要があります。特に車体サイズ(幅や高さ)が大きく変わる場合や、排気音量が規定値を超える場合などは、そのままでは公道を走行できない可能性があります。正確な保安基準については、国土交通省の公式サイトや、認証を受けた整備工場で必ず確認してください。安全でクリーンなカスタムこそが、バイク文化を守ることにも繋がります。
(参照:国土交通省『自動車の点検整備』)
スタイルを完成させる最後のピース
自分だけの理想のマシンができあがったら、次にこだわりたくなるのは、やはりそのマシンに跨る自分自身の「装い」ですよね。特にカフェレーサーというスタイルは、バイク単体ではなく、ライダーのファッションも含めて一つの世界観が完成します。ビンテージ感のあるレザージャケットや、カフェレーサースタイルにマッチするヘルメットなど、装備の一つひとつがあなたのカスタムをより一層引き立ててくれます。カフェレーサーに似合うファッションの選び方をまとめた記事では、グロムのようなコンパクトな車体にも合うコーディネート術を詳しく紹介しています。ぜひチェックして、愛車に負けないくらいかっこいいライダーを目指してみてくださいね。
ナツメの編集後記
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。グロムという小さな排気量のバイクに、大きな情熱を注ぐ皆さんのカスタムライフが、この記事によって少しでも豊かになれば幸いです。カスタムに「完成」という文字はないかもしれません。乗るたびに新しいアイデアが浮かび、またガレージに戻って工具を握る……。そんな終わりのない旅路を、私も皆さんと一緒に楽しんでいきたいと思っています。あなたのガレージライフが、安全で、実り多きものになることを心から応援しています!
それでは、またどこかの道、あるいは素敵なカフェでお会いしましょう。バイクログ運営者の「ナツメ」でした!


